2019.03.23 U & CUBE FESTIVAL 2019 IN JAPAN

2019.03.23 U & CUBE FESTIVAL 2019 IN JAPAN

3月23日(土)東京・武蔵野の森総合スポーツプラザで「U&CUBE FESTIVAL 2019 IN JAPAN」が開催された。

韓国の大手プロダクション「CUBE ENTERTAINMENT」の所属アーティスト全員が一堂に会するこの豪華なコンサートは、CUBE ENTERTAINMENTと世界最大手のレコード会社「ユニバーサルミュージック」の日本法人によって昨年11月に設立された新規レーベル「U CUBE」の第1弾ジョイントコンサートだ。

BTOB、CLC、PENTAGON、(G)I-DLE、ユ・ソンホ、ライ・グァンリン、A Train to Autumnといった様々なアーティストが出演するということもあり、会場に集まるファンも応援する対象は様々だろうが、青く光る「U&CUBE」の共通ペンライトを握りしめ、大好きなアーティストの登場を待ちわびる気持ちはきっと同じだろう。

 

いよいよ開演時間。会場が暗転すると「지금 먼추면 스포트라이트는 없다 (今止まればスポットライトは無い)」というメッセージと共に、オープニングVCRが流れ始めた。

出演アーティストたちが各色に光る「CUBE」型のライトを持ち、どこかに向かっていく。

映像が終わるといよいよ主役たちが登場する。BTOB、CLC、PENTAGON、ライ・グァンリン、ユ・ソンホ、(G)I-DLE、A Train to Autumnと、順にメインステージや花道に登場し、代表曲のワンコーラスを歌い上げて会場を盛り上げる。

いよいよ全員がステージに揃うと圧巻の迫力だ。

6年ぶりとなる日本でのCUBEコンサート。PENTAGONのキノが「みなさん!久しぶり!」と叫び、全メンバーが花道を歩き回りながら「Young&One」を歌い、ファンのテンションを一気に上げていく。「Young&One」は、昨年韓国で開催された「2018 UNITED CUBE–ONE-」で初披露された、CUBE所属アーティスト全員による楽曲だ。

 

司会を務めるイ・フィジェと古家正亨がステージに登場し、1組ずつ挨拶をすることに。

デビュー四ヶ月で一番の新人グループ「A Train to Autumn」が、グループ名の通り汽笛をイメージした「出発!ポッポー!」という公式挨拶を披露すると、先輩グループであるBTOBやPENTAGONのメンバーたちが、彼女らの緊張をほぐすように何度も真似をして場を和ませた。そんなところにもCUBEというひとつの家族の温かさが見える。

CUBEの所属アーティストたちによる合同コンサートが日本で行われるのは、横浜で2013年に開催された「UNITED CUBE CONCERT 2013」以来6年ぶりのこととなるが、BTOBのイルフンは「6年前は、僕たちが一番後輩だったのに、今は1番先輩になって…時間は速いなと感じます」と、流暢な日本語で感慨深い心境を語った。

PENTAGONの日本人メンバーであるユウトがあいさつの言葉を述べると、他のPENTAGONメンバーたちは「日本語上手ですね!」と茶化してファンの笑いを誘った。

 

トップバッターを務めるA Train to Autumnは、ブラインドオーディションによって、歌声と、歌に対する情熱だけで選出されたメンバーによる実力派グループだ。
メンバー1人1人が改めてあいさつをすると、通訳を挟まず次のメンバーが話し始めてしまったり、デビューして間もない新人らしさが可愛らしい。

しかし1曲目「That Season You Were」を歌い始めると一気に別人のような顔を見せる。歌に引っ張られるように表情も大人っぽく変化する。

続く「Farewell Again」で花道を歩きながら歌う姿は、あの初々しさが嘘のように堂々としていた。成熟した歌声を響かせる様は、大御所アーティストのような貫禄さえ垣間見えるようだった。

4人の歌声の個性が織りなすハーモニーは、秋の木漏れ日のように暖かい。歌唱力に定評のあるCUBEの真骨頂を見た気がした。

歌声にうっとりする観客を一気に自分たちの世界に引き込んだのは、6人組ガールズグループ(G)I-DLEだ。
アラビアンな雰囲気のメロディーと口笛が印象的な「HANN」では、妖艶なダンスでミステリアスな魅力を見せつけた。

続く「LATATA」では、特効の炎を味方につけた、圧巻のパフォーマンスに思わず「かっこいい…」とため息が漏れてしまう。デビュー曲でもあるこの曲は、リーダーのソヨンが作詞作曲、そして編曲にまで関わったというから驚きだ。

昨年は新人賞を6つも受賞したということもあり、日本デビューが期待される彼女たちだが、「少しずつ準備していて、いつか絶対に素敵な姿をお見せしますので、楽しみにしてください」とコメントし、ファンの期待感を高めた。

「Give Me Your」では、さっきまでとはまた違う等身大の女の子の表情を見せる。恋人を好きでたまらない気持ちを、ジャズ風のスローテンポなメロディに乗せて可愛らしく歌い上げた。花道を歩きながら、お互いに抱きついたり手を繋ぐメンバーたちがこれまた可愛らしい。

最後は最新曲「Senorita」でやはり(G)I-DLEの持ち前の、ガールクラッシュな魅力を爆発させた。

色っぽいボーカルの歌声の合間に入るソヨンのラップがアクセントになり、どの曲も一度聴いたらくせになる。日本デビューの暁には、どんな楽曲を披露してくれるのだろう。

花道に登場してファンの心を掴んだのは、去年ソロとしてデビューしたユ・ソンホだ。「Produce101 Season2」に練習生歴わずか半年で出演し、出演当時15歳とは思えないほどに磨かれたビジュアルと、年相応の素直で無垢な言動から人気を博した。

「One Blue Star」に続いて自身のデビュー曲「Maybe Spring」を歌い上げる彼は、「ひよこ練習生」と自称していた頃とは比べものにならないほど大人びて見えた。スツールに座って歌う彼の後ろには桜の木の映像が流れ、会場に春が来たように暖かな空気に包まれる。

「日本語で話します!」と、ポケットから意気揚々とメモを取り出す様子や、喋りながら合間合間に「(僕の日本語)聞き取れますか?理解できますか?」と確認する姿は、17歳の年相応な可愛らしさが感じられた。

「僕の大好きな、先生でもあるお兄さんと歌います」と歌い始めたのはなんと米津玄師の「Lemon」。大ヒット曲のカバーに観客も沸き立った。一生懸命覚えたのであろう日本語歌詞も完璧に1番を歌い上げたところで、「まだまだだね」と登場したのはPENTAGONのメインボーカル・ジンホだ。ファンの興奮が一気に高まったところにジンホの歌声が流れ込む。ソンホの優しい歌声とはまた違う熟練のボーカルの魅力に、会場全体が虜になったことだろう。伸びのある高音で歌唱力を見せつけつつ、ソンホとのハーモニーを優しく響かせた。

歌い終わり、お互いに感想を求められると、ジンホは「チャレッソ(よくやった)」と優しく微笑んだ。対してソンホは「ジンホ兄さんと一緒に歌えて光栄ですし、お兄さんくらい上手になるまで一生懸命練習するので、また一緒に歌いたいです」と意気込んだ。

ジンホ・ソンホによる紹介で登場したのは長身コンビの「ウソク×グァンリン」
Wanna Oneとして活動していたライ・グァンリンが、PENTAGONのウソクを自身のロールモデルだと公言しつづけ、実現したコラボだ。

「I’m a Star」のイントロに合わせて探し物をしている様子のグァンリン。内ポケットから何かを取り出したかと思ったら、指ハートだった。クスッと笑ってしまうそんなユーモラスなファンサービスは、Wanna Oneとして忙しく過ごした期間に身につけたものだろうか。

花道を歩くウソクから「みなさん、ご飯食べましたかー?僕も…手羽先食べたい」と謎の報告も(笑)

ウソクが「ウソク×グァンリンの長男を担当しているウソクです!」と挨拶すると、グァンリンも負けじと「ウソク×グァンリンのライ・グァンリンを担当しているグァンリンです」と挨拶するコンビプレーを見せた。

ウソクの曲紹介で、グァンリンのソロステージ「Hypey」そしてWanna Oneのラストコンサートでも披露した「Stack」へと続く。
サングラスをかけたグァンリンの存在感に圧倒されてしまう。台湾から来て「カナダラマバサ」もわからなかった彼が、韓国語のラップを流暢にこなす姿に胸が熱くなる。

 

ユ・ソンホとライ・グァンリン。「プデュ」を通して一躍有名アーティストの仲間入りを果たした彼らが、今後どんな姿を見せてくれるのか。ただ期待するばかりだ。

続いて登場したCLCは、代表曲「BLACK DRESS」でクールな表情を見せたかと思えば、日本語バージョンの「No oh oh」で途端に可愛らしいテイストに変化する。

全く違ったテイストの楽曲を連続で披露しても、違和感なくそのコンセプトを消化できてしまうCLCは、そもそも7人全員のビジュアルのレベルがとても高い。

日本でのパフォーマンスは1年半ぶりだというが、日本語の挨拶だけでなくその後のトークも流暢にこなし、変わらず高い日本語の実力を見せた。デビュー以来初めて1位を獲得したことについて、「(1位を取った時)チェシャ(CLCファンの総称)のことが思い浮かびました。日本のチェシャの方々も思い出されて、もっと頑張らなきゃ、もっと日本に頻繁に行かなきゃ、と思いました」と話してファンを喜ばせた。

続いて披露された「SHOW」、そして初1位を獲得した最新曲「No」では「強い女」としての魅力を見せつける。自分に自信のある女性を描いた「No」は、メンバーひとりひとりの個性が自然と現れてくる、CLCの新たな代表曲と言えるだろう。

デビュー曲「Gorilla」のパワフルなパフォーマンスで登場したのはPENTAGONだ。ストリートダンサーたちの溜まり場を見ているような、なんとなくガラが悪いのに惹かれてしまうステージ。負傷した足の治療中だというキノはスツールに座っての参加だったが、そのハンデを感じさせないくらいの気合とオーラが感じられた。

続く「COSMO」は、GLAYのTERUが楽曲提供をしたことでも話題の日本デビュー曲。日本人メンバーのユウトが指導したのだろうか、完璧な発音に驚かされる。バンドサウンドとマッチした、伸びやかな彼らの歌声を聴いていると、次の日本活動曲に期待せずにはいられない。

歌い終わり、フイが挨拶を始めると、それを遮りキノが「通訳したい!」と、フイの韓国語を完璧な日本語に訳し、それに続いてフイも日本語に切り替えて話すなど、日本活動へのやる気を見せた。
日本語が得意なキノはその後も流暢な日本語で話し続け、キノの提案により全員で「UNIVERSE(PENTAGONファンの総称)愛してるー!!」と叫んでファンを沸かせた。

日本活動の思い出を尋ねられたシンウォンは、「日本のUNIVERSEにいっぱい会って幸せでした。」とファンを喜ばせたが、「それで、スケジュールの後に美味しい食べ物をいっぱい食べに行きました。今日も食べに行きたいです!この頃は、牛カツがいっぱい好き」と続けると、「なんの話ですか?」と司会からつっこまれる場面も。

そして楽曲提供をしてくれたGLAYのTERUへ挨拶をしたい、とジンホが提案すると、キノが「じゃあTERUさん、愛してる、あ、いやありがとうございまーすってみんなで…」と言い間違えて一瞬会場をざわつかせた。

さっきまでのパワフルな楽曲から一変、「Naughty Boy」では、コミカルなメロディとダンスで可愛らしいPENTAGONの魅力を発揮する。花道上に散らばったメンバーが、それぞれにファンを煽って盛り上げる。

PENTAGONの人気の火付け役になった大ヒット曲「Shine」のイントロが流れると、待ってましたとばかりに歓声が起こった。花道の伸びた先に置いたスツールに座るキノは、大サビでメインステージに戻るメンバーから置いてけぼりを食らうが、ジンホとのコーラスの場面では、その距離感を逆手に取った、広がりのあるハモリで観客を感動させた。

BTOBからはイルフンとヒョンシクがそれぞれのソロステージを披露した。
王様イスと共に登場したイルフンは自作曲「Big Wave」で気だるげな魅力あるラップを歌い上げ、キャリアの貫禄を見せる。
花道の真ん中に登場したヒョンシクは「Swimming」を高らかに歌い上げ、青いペンライトが揺れる会場はまるで海のようだった。

 

ここからは、CUBE所属アーティストが一堂に会するからこそ見ることのできるスペシャルなステージが続く。

ボーカルライン総勢24名が登場し、「Follow Your Dreams」で美しい歌声を響かせ、ラップラインの6名が「Mermaid」で個性をぶつけ合い不思議な化学変化を起こし、観客を巻き込んで楽しむステージを作りだす。

ラップラインのパフォーマンス後、曲名にちなんで観客に「一番マーメイドなのは?」と司会が問うと、イルフンが突如人魚のポーズで猛アピールを始め、大きな笑いが起こった。

ダンスパフォーマンスでは(G)I-DLEとCLCからダンス自慢のメンバー10人が選抜され、ラメの光るゴージャスな衣装に身を包み、セクシーかつパワフルなパフォーマンスで観客の視線を奪った。
「時間がなくて明け方に集まって練習をしていたので、おかげですごく仲良くなれました」と笑顔で話す姿が微笑ましい。

 

もの哀しい「Beautiful Pain」のイントロに合わせてBTOBが登場。恋人を失った後悔や胸の痛みを歌うこの曲は、切ないメロディラインだけでなく、切実な思いが強く伝わってくるラップも重要なポイントの一つだ。

続いて披露された、大切な友達への想いを描く「Friend」は、兵役のために3人のメンバーを欠いても変わらないBTOBの絆を感じさせる名曲だ。この曲に涙したファンも少なくないだろう。

 

ウングァン、ミンヒョクに続き3代目リーダーに就任したソンジェが、自らがリーダーであることを何度も強調しながら挨拶をすると、BTOBの真髄とも言える楽しいトークタイムに突入する。

「久しぶりに日本来て、日本語がちょっと…」と言いながらも、相変わらずの流暢さだ。

1人ずつ改めて自己紹介をすることになり、「BTOBの輝く男、ヒョンシクです。キラキラ~!よろしく、ヒョンシク」とダジャレを交え挨拶したヒョンシクに続いてソンジェはいつものように「星のソン、材料のザイ!星のようにキラキラする…」と始めたが、フレーズを忘れたのか途中で止まってしまう。「材料になってほしい!」と、フォローを入れたのはイルフンだ。なんとか言い終えたソンジェの後は「BTOBの天使、イルフンです!」「BTOBのプニエルです!」と続いたが、あまりに普通すぎたプニエルに、もっと可愛くやれと他メンバーからクレームが入る。そんな要望に応えて「こんばんはー!BTOBのプニプニプニたんでーす!」と愛嬌を振りまいて、客席からは笑いと歓声が上がった。

引き続いて、兵役のためにグループを一時離れているメンバー3人のうち、初代リーダーであるウングァンの「グァンちゃんコール」でメロディー(BTOBのファンの総称)たちと盛り上がると、メンバーから「会いたいなあ」と本音が漏れる。

「メンバーが半分くらいになっちゃったんですが、頑張って準備しました!まあ、僕は4人でも大丈夫だと思って…(笑)はい、冗談です」と言いながらも、さっきの「グァンちゃんコール」をやろうと提案したのはソンジェだ。

最近それぞれがどのように過ごしていたかという話題になり、ラジオDJやバラエティ撮影など、それぞれの個人スケジュールの話に続き、ヒョンシクが「僕はずっと家で…メロディーを考えている」と話すと、しまったというようにソンジェが「私もだ!」とアピール。

一方で軍隊に行っているメンバーたちとも頻繁に連絡を取っているから、心配しないでとファンに呼びかけ、「そんなメンバーたちを恋しく思う気持ちを込めて次の曲を歌います」と続けた。

同じくらい恋しく思ってくれている人たちに助っ人に入ってもらう、と紹介されて登場したのはPENTAGONのジンホ、フイ、そしてライ・グァンリンだ。思いも寄らないコラボに、観客の期待も大きく高まる。

 

韓国の音楽番組で1位も記録した名曲「Missing You」、本来ウングァンとチャンソプが歌っていたパートをジンホ、フイが担当し、ミンヒョクのラップパートはグァンリンがつとめた。
オリジナルに負けず劣らずの高いクオリティでPENTAGONのメインボーカルのプライドを見せたジンホ、フイ、そして驚くほどの高い実力を見せたライ・グァンリン。ここでしか見ることのできない豪華なコラボレーションステージは、ファンには垂涎ものだったろう。

そういえば余談だが、グァンリンはWanna One時代のリアリティ番組でこの「Missing You」を歌っている場面があったが、まさかその時はこんな風に本人たちと歌うことになるとは思ってもなかったことだろう。

イルフンは「後輩のみんなが一緒に歌ってくれて、まずはありがとうと言いたいです。歌いながらも一緒にいないメンバーたちのことが思い出されて、少し泣きそうになったんですが、後輩たちが慰めになってくれました」と話した。

いつの間にかステージには全アーティストが集合していた。

1組ずつ最後に挨拶をしていき、最後にBTOBの代表としてはソンジェが「CUBEの未来は明るいです。そんなかっこいい後輩たちと一緒にステージをして、光栄でした。」と話し、「”後輩”、”光栄”」と韻を踏んでいることをアピールしてドヤ顔を見せた。

最後に全員での写真撮影の時間、ソンジェの掛け声は「キューブ!」「ユニバーサル!」そして「ウングァ~ン!」。4人でも大丈夫だと言っていたのはやっぱり強がりのようだ。

全員で「Blowin’ Up」を歌いながら花道を歩きまわり手を振り、それぞれに少しでもファンの近くに行こうとしているようだった。

最高の盛り上がりで本編を終え、アンコールはCUBEオリジナルTシャツを着た全員による「Upgrade」。それぞれに持った花をファンにプレゼントしたり、逆にファンからスローガンを受け取ったりしながら、最後の最後までファンとの交流を楽しんでいた。

 

「事務所推し」なんて言葉があるが、CUBEを「事務所推し」したくなる気持ちがよくわかる。どのアーティストのパフォーマンスも、それぞれに個性があって素晴らしく、全員が集まると家族のようにあたたかな安心感が感じられる。PENTAGONのファンが今回の公演でBTOBも好きになっただとか、その反対のパターンだとか、きっとあったんじゃないか。そうして気付いたらCUBE「事務所推し」になっているのだろう。

「CUBEの未来は明るい」そんなソンジェの言葉が反芻される。